2013年12月25日水曜日

もくじ「ホラー怪談話と心霊体験談」

当ブログへようこそ。

このページは、「ホラー怪談話と心霊体験談」のもくじページとなっております。

また注意書きについても書かせていただきます。



最初に注意書きについて書かせていただきます。

当ブログに書かれている怖い系・恐怖体験談のすべてが、管理人がオカルトの取材を直接し、聞き集めた内容です。

ですので、他では絶対に読めない内容となっております。

このブログのすべてに、著作権が発生しておりますので、他サイトへのコピーや引用などの盗作行為は禁止させてください。

万が一、盗作と思われるものを発見した場合は、しかるべき手段をとらせていただきますのでご注意願います

ルールを守って楽しくお読みいただければ幸いです。

また、当ブログを紹介したいと思ってくださった場合は、リンクはフリーですので、ご自由にご紹介ください。

ソーシャルブックマークへのご登録や、グーグルプラス1での紹介なども歓迎いたします。



では、以下からがもくじとなります。


バーの自縛霊 不思議な体験

怖い話「タクシーの幽霊」

「笑う少年」

怖い話実話「泣きじゃくる女」

廃病院への肝試しと心霊体験

地方のホテル・怖い生首

死を招く子供の幽霊

怖い「アンティークの鏡」

人間の怖い話「死の暗号文」 、 

アパートのベランダに女の幽霊が

リアルな人間の恐怖「誘拐」

文化祭と怪談百物語

呪われた洋館とフランス人形

泥棒なのか?モンスターなのか?

リゾートバイト「失踪」、 

放課後の教室に忘れ物を取りに行った

温泉旅館の異界、 

バンジージャンプの妖怪

洒落にならない偽りの恋人

奇妙な電話番号 あの世との交信

雨の一夜 貞子のような女

祟り「悪魔が見える」

警備員・デパートの夜勤

不思議体験「天国に行った友達との約束」、 

奇談 踊る人形と宿泊施設の秘密

女子高生にパンツや裸を見せてくれとせがむ変態男

怖い話の実話 追いかけてくる黒い人影



まだまだ、続いていきます。

更新は不定期となりますが、続きを楽しみにして下さる方がいる限り、取材し書き続けますので、どうぞ応援よろしくお願いします。

以上、管理人より

怖い話の実話 追いかけてくる黒い人影

怖い話の実話 追いかけてくる黒い人影

8年前。

私が小学6年生だったときの話です。

私は、仲の良かったクミちゃんと二人で、近所の駄菓子屋さんにお菓子を買いに行きました。

その帰り道、私たちが歩いていると、通りかかった古びたアパートから全身真っ黒な人がヌっと現れたのです。

なんと表現すればいいのか・・・

人影と言えばよいのでしょうか。

全身が真っ黒で、顔には目だけがありました。

私たちはそれを見たときに、小さく悲鳴をあげてしまい、その悲鳴が聞こえたのでしょう。

その人影が、ギロっとこちらを睨みつけました。

もう、怖くて怖くて、私とクミちゃんは全速力で逃げ出します。

ふと後ろを振り向くと、その人影が走って追いかけてきているでありませんか。

もう、パニック状態で、とにかく無我夢中で逃げました。

「捕まってしまったら殺される。」

そんな根拠のない強迫観念に襲われながら、走り続けました。

どれくらい逃げ続けたでしょうか。

クミちゃんは自分の家に真っ直ぐ逃げ込もうとしていましたが、

「ダメだよ。あいつに、家知られたら、終わりだよっ!」

と、私が走りながら伝え、ずいぶん遠回りして逃げたのです。(私の家は方角的に正反対だったのです)

クミちゃん家にたどり着いたときは、もうあの影は追ってきていませんでした。

二人は汗だく(恐怖による汗もかいていました)になりながらも、なんとか助かったようです。

やっとの安堵感。

「さっきのあれ、なんだったの?お化け?」

とか

「名探偵コナンの犯人じゃない?」

などと、軽口も言えるくらいにまで安心できていたのですが・・・・

クミちゃんの家は、母子家庭で母一人子一人で団地の4階に住んでいます。

お母さんは働いていて、昼間は家にいません。

家の中は整理整頓されていて、とても綺麗です。

でも、ふとクミちゃんの部屋の窓に手形がたくさんついているのを発見しました。

「ねえ、クミちゃん?なんであの手形みたいな跡拭かないの?」

私がそう聞くと、クミちゃんも窓を見ました。

そして、絶句・・・

「・・・・なにこれ?」

大人の男の人の手形でしょうか。

かなり大きい手の跡が、窓にはくっきりを無数についていました。

クミちゃんはこんな跡を知らないそうなのです。

しかめっ面で、窓を拭くクミちゃん。

でも、跡は一向に消えません。

どうやら、その手形は外側からつけられたもののようです。

重ねて言いますが、クミちゃんの家は4階です。

窓の外に足場はありません。

そして、この家庭に男の人は住んでいないのです。

先ほどの、黒い人影のこともあり、私たちはその日、恐怖に震え続けてしまいました。

私はその家の住人じゃないのにすっごく恐かったですから、住んでいるクミちゃんの恐怖は計り知れないものがあったと思います・・・・

今でもあれが何だったのか、よく分からないのですが、とても怖い体験でした。

「怖い話の実話 追いかけてくる黒い人影」終わり 引っ越しました:謎の黒い人影

2013年11月25日月曜日

女子高生にパンツや裸を見せてくれとせがむ変態男

女子高生にパンツや裸を見せてくれとせがむ変態男

これは、5年以上前の話。

私は当時高校生(女子高生)でした。

あるとき、夜の10時くらいだったと思うんですが、私の携帯に電話がかかってきました。

知らない番号からの着信は基本的には出ないのですが、そのときメールを作っている最中で、ボタンをしていたら通話状態になってしまったんです。(というか、瞬間的に通話になったので誰からの着信か分からなかったんです)

「・・・・もしもし。(恐る恐る)」

「あ、ねえ。名前は?」

なんで、名前聞かれるんだろう?

かけてきたのだから、私が誰か分かっているはずだろうに、と思いながらも。

「○○ですけど・・・誰ですか?」

「あ、○○ちゃんね。ボクはね、そうだな。リョウタっていいます。。。良い太いと書いて良太ね。○○ちゃんは何歳だっけ?」

「17ですけど。。。あの、知り合いの人ですか?」

「ううん・・・知らないんだけど・・・」

なんか、ボソボソしゃべる人で、怖くなって私は電話を切っちゃいました。

でも、それからが不幸の始まり。

毎晩のように電話が鳴るし、ショートメールで迷惑メールが届くんです。

メールの内容はどれもこれも、エッチな内容ばかりで怖くて怖くて。

「使用済みのパンツ送ってよ。」

「裸になって写メ送ってよ。」

「○○ちゃんの顔も見たい。写メ送って。」

など、もう気持ち悪いやら恐いやら。

私が無視し続けると、しまいには脅しのような言葉まで使ってきて、私は精神的にかなりまいってしまっていました。

親にも相談できなかったんですが、知り合いの年上の男性に相談したら、

「あ、俺が電話してやるよ。そいつの番号教えて。」

と言ってくれたので、さっそく番号を伝えました。

その年上男性が、電話でなんと言ってくれたのか分からないのですが、あれだけ酷かった変態メールや電話が、全くなくなったんです!

おかげで、それ以降平穏な日々が戻りました。

その男性には、いまだに感謝しています。

幽霊やお化けも怖いけど、人の気持ちを考えられない人間の方が怖いなって思った経験です。

もう二度とあんな思いはしたくありません。

「女子高生にパンツや裸を見せてくれとせがむ変態男」終わり 引っ越しました:女子高生にパンツや裸を見せてくれとせがむ変態男

2013年10月25日金曜日

奇談 踊る人形と宿泊施設の秘密

奇談 踊る人形と宿泊施設の秘密

これはある宿泊施設に泊まったときに経験した怖い話です。

友達と二人で旅行したときのことでした。

案内された部屋はとても綺麗で良い部屋だったのですが、なぜか部屋には似つかわしくない古びた人形がガラスケースに入れられて隅っこにぽつんと置かれているのが気になりました。

まあでも、それほど深く気にすることはなく、友達と二人旅行を満喫しました。

たくさん遊び、たくさんあるき、たくさん食べました。

一日でもうクタクタ。

二人は夜になると敷かれた布団に入り、ぐっすりと眠りにつきます。

眠りについてから見た夢は、悪夢でした。

私はその施設で眠っているのですが、部屋に見たこともない男性が乱入してきて私に暴行してくるのです。

挙げ句、最後はナイフのような刃物で刺されてしまうのです。

そこで、ハッとして目が覚めました。

なんだったのだろう、今の怖い夢は。

ふと見ると、部屋の隅の暗闇で何かが動いているようです。

じっと、目を凝らすとそれは、部屋に置いてある人形がなにやらくねくねと踊っているのです。

その踊りがなんとも不気味で、私は布団を頭まで被って「今見たのは夢なんだ。幻なんだ。」と自分に言い聞かせました。

いつのまにか、私はまた眠っていたようで、朝になっていました。

隣を見ると友達はまだ眠っているのですが、少しうなされているように見えました。

私は、友達の肩をポンポンと叩くと

「大丈夫?」

と声をかけます。

すると、友達はハッとしたように目を開けて、しばらく放心状態。

そして、

「起こしてくれて、ありがとう。恐い夢見てたのー。」

と言っています。

驚くべきことに、私が昨夜見た悪夢と全く同じ夢を友達も見ていたことが分かりました。

そして、友達も夜中に一度トイレに起きたらしく、そのときに部屋の隅に置かれた人形がくねくねと怪しく踊っている姿を目撃したそうなのです。

この部屋には何かある。

そう思った私たちは、フロントにいた若い感じのスタッフさんにそれとなく人形のことを聞いてみました。

すると、スタッフさんはおかしなことを言うのです。

「人形ですか?お客様の泊まられている部屋に人形は置いてないはずですけど。」

と。

そんなはずない。

私と友達は急いで、今さっきまでいた自分たちの部屋に引き返しました。

すると、さきほどまで置いてあった人形が忽然と姿を消しているのです。

全身にゾッとするものを感じながらも、廊下にいたベテランそうなスタッフさんに聞いてみました。

「この部屋に置いてあった人形を片しましたか?」

と。

すると、そのベテランそうなスタッフさんは、明らかに動揺した様子で

「に、人形があったのですか?!」

と顔色が真っ青になる始末。

おそらく、この宿泊施設にはなにか秘密があるのだなと背筋が凍る思いでした。

本当はもう一泊その部屋に泊まる予定だったのですが、そのベテランスタッフさんに相談して部屋を変えてもらうことに。

ベテランスタッフさんは、理由を尋ねてくることもなく、迅速に対応してくれました。

部屋を変えてからはもう怖いことはなにもなく、快適な旅になりました。

この宿泊施設になにがあったのかは謎のままです。

でも、霊感もなにもない私と友達が同じものを見たことや、ベテランスタッフさんの顔色の変化や動揺を見る限り、何らかしらのいわくがあるのではないかと思います。

真実は分かりません。

これは、私が実際に体験した怖い話です。

「奇談 踊る人形と宿泊施設の秘密」終わり

引っ越しました:踊る人形と宿泊施設

2013年9月25日水曜日

不思議体験「天国に行った友達との約束」2

前回→不思議体験「天国に行った友達との約束」

しつこく誘ってくれるAには、事情があるのかとは思ったのだけど、その日は本当に用事があった。

俺がはっきり断ると、Aは寂しそうに言った。

「そうか。そうだよね。○(俺の名前)には○の世界がもうあるんだよね。うん、分かった。突然、ゴメン。元気でね。」

「ああ、うん。本当ゴメンね。また連絡するからさ。じゃあね!」

そう言って電話を切る二人。

そのまま俺は、お楽しみ会の準備のために友達の家に出掛けた。



・・・そして、その日の夜のこと。

家の電話が鳴った。

そのときには、帰ってきていたお母さんが電話に出る。

電話を出たお母さんの表情は一瞬で曇り、俺の顔を見ている。

電話を切ったお母さんは暗い顔でこう俺に言った。

「あのさ、今日ね。Aくんが亡くなったんだって。」

え?

意味が分からなかった。

だって、Aとはさっき電話したばかりだし。

久しぶりの電話貰ったばかりだし。

俺は聞いた。

「亡くなったって、なんで?いつ?」

「今日の3時過ぎにね。学校の帰り道に、トラックに跳ねられて即死だったんだって。」

お母さんは涙声に変わったまま続けた。

「Aくんのお母さんが言うのよ。Aくんね、最近よく言ってたそうよ。【俺にとって一番の親友は○だ】って。それでね【将来一緒に会社作るんだ】って、言ってたそうよ。」

うちのお母さんは完全に泣き出していた。


Aが事故にあった3時過ぎというと、ちょうど俺がAから電話貰った時間だ。


あいつの言ってた「こっち来れない?」っていうのは、【あの世】って意味だったんだ。


だからお金はかからないって言ってたのか。


俺はてっきり、電車賃はAが負担するって意味だと思ってしまっていた。

それにAの奴。。

まだ一緒に会社作る話本気で考えていたのか。

四年のときに、二人で計画していたんだ。

将来は二人で会社作って大儲けしようなって。

それで、儲けた金でゲームやろうなって(笑)


あいつ。


馬鹿野郎だ。


でも、俺にとっても一番の親友はお前だったよ、ちくしょう。

何、死んでんだよ、馬鹿!

これじゃ、会社作れねえだろが。

このとき、俺は不思議と怖くなかったんだ。

友達にこの話をすると、

「それってAって子に道連れにあの世に連れて行かれそうになったってことだよね?超怖い!」

とか言われるんだけど、俺は少し解釈が違うんだ。

Aは純粋に俺と会社作る約束を守りたかっただけだったんだって。

だから、俺があの世に行けないと分かると、すんなり退いてくれた。

あいつは友達を道連れにするような奴じゃないって、俺が一番分かってるんだ。




・・・・・・今俺は、20歳になったぞ、A。

もうすぐ、約束通り起業する。

社名には、俺とお前のイニシャル入れるから。

で、稼いだ金で真っ先にゲーム買うぞ。

したら、お前の墓参り行くからよ。

待っとけよ。


不思議体験「天国に行った友達との約束」>終わり

引っ越しました:友達との約束2

2013年9月8日日曜日

不思議体験「天国に行った友達との約束」

不思議体験「天国に行った友達との約束」

これは、小学生のころに体験した怖い話であり、不思議体験。

俺が小学四年生の夏だった。

大親友のAが、他の学校に転校してしまったのだ。

Aとは仲良しで、いつも一緒に遊んでいた。

一緒に虫捕ったり、ゲームしたり、子供ながら将来の大きな夢を語り合ったり。

だから、Aが転校してしまうと知ったときは本当に悲しかった。

最後は、お互いに泣きそうになるような別れ方だった。

会えなくなるわけじゃない。

たった、電車で3時間半の距離に行ってしまうだけなんだ。

お互いに、そう言い聞かせた。

・・・・・・その後は、最初のうちこそたまに電話したり手紙送りあったりしていたけれど、半年経ったころにはほとんど連絡を取り合うこともなくなってしまっていた。

悲しいことに、直接学校で顔を合わさないと、だんだんと疎遠になってしまっていたのだ。

そして、Aが転校して一年半くらい経ったころのある日のことだった。

俺が学校から家に戻ってみると、家の電話が鳴っているのが聞こえた。

プルルルルルーーー

鍵っ子で、両親共働きの俺の家には、誰もいない。

プルルルルルーーー

外から急いで鍵を開けて家の中に駆け込むと、その電話に出る。

プルルルルルーー  ガチャ

「はい、もしもし!」

「あ、久しぶり。Aだけど。」

「・・・・?おーーー、Aーー!超久しぶり!元気してた?」

一年近く連絡取り合っていないせいで、一瞬誰だか分からなかったけど、連絡貰ってめっちゃテンション上がった。

やばい、たった1年位ぶりなのにめちゃくちゃ懐かしく感じるし、嬉しかった!

Aは言った。

「あのさ、突然だけど、今からこっち来れない?」

突然とんでもないことを言い出すな、こいつは。

「今からはさすがに無理だよー。今お母さんもお父さんもいないし、お金ないもの!」

お金のこともさることながら、小学生だった俺は、大人の指示なしで一人で電車の遠出をする自信もなかった。

「お金はかからないよ。」

「そんな、お金出して貰うの悪いから!今日は止めようよ。日曜とかでも良くない?」

「今日じゃなきゃダメなんだよ。」

突然電話をしてきたAは、わがままなことを言う。

こいつ、こんなにわがままだったっけ?

何か事情があるのかな?

まあたとえ、事情があったとしても、今日は本当にダメなんだ。

クラスの班ごとに劇を発表するというお楽しみ会が来週末にあって、俺は今から友達の家に行って準備しなくてはならなかった。

「A、ゴメン!今日、俺用事もあるしさ。また今度にしてよ。」

そう言うとAは寂しそうな声を出した。

続き→不思議体験「天国に行った友達との約束」

引っ越しました:友達との約束

2013年9月3日火曜日

警備員・デパートの夜勤

警備員の怖い話・デパートの夜勤

これは、以前に某デパートで警備員の仕事をしていたAさんが体験したという怖い話。

そのデパートの警備員は24時間勤務。

仕事は毎日、とても忙しいものだった。

普段ほとんど日勤で働いていたAさんだったが、たまたまその日は夜勤に回された。

夜勤は以前やっていたことがあったのだが、昼夜逆転すると体調を崩しやすいため日勤に変えてもらっていたのだ。

だが、人手不足だからと頼まれると、どうにも断れない。

しぶしぶ、引き受けてしまったのだ。

しかも、普段必ず2人体制の夜勤の警備なのだが、その日はもう一人の警備員が高熱を出してしまいAさんは夜のデパートに一人きりになることになってしまった。

まあ、警備の仕事は慣れたもの。

夜に一人と言っても、怖がりではないからそれほど不安には思っていなかったという。

巡回の時間になり、懐中電灯を片手にいろいろ調べて回る。

ガスの元栓、ブレーカー。

巡回コースを見て回ったが、異常なしっと・・・

だが、その日はなんだか、どこからか人の視線のようなものを感じていた。

まあ、久しぶりの夜勤だし、今日は一人ということもあって、変に意識してしまっていることがあるのかもしれない。

Aさんは、それほど気にも留めなかった。

そして、2度目の巡回の時間。

またもや懐中電灯を片手に、デパート内を見て回るAさん。

ただ、ある場所に差し掛かったときに、どうにも嫌な感じがするのだ。

何と説明したら良いのか?

怖い夢を見たときの不安感とでも言おうか。

なんとも嫌な感じがする空間がある。

そういえば、1度目の巡回で感じた視線もここを通過したときから感じていた。

Aさんは、止めておけば良いのに、その辺りを念入りに調べてみることにした。

彼には、妙に仕事熱心で真面目な一面があったのだ。

そこは、デパートの婦人服売り場近くだったのだが、トイレに向かうための通路の暗闇で何か見えた気がした。

暗闇の中で、何かが動いたような?

Aさんは、その方向に向かってゆっくり歩き出す。

その空間自体嫌な靄のようなかかっている感じで、本当は怖かった。

それでも、近づくAさん。

懐中電灯を向けて目を凝らすと、確かに何かがいた。


それは、壁をゆっくりと登っている女だった。。。。


有り得ないことに、その女は壁を垂直に立ったまま歩行しているのだ。

ゆっくり、ゆっくり、壁を歩いて登る女・・・・

まるで、月面を歩いているかのようなスロー速度だったという。

あまりの光景に、腰を抜かすAさん。

恐怖で小さく悲鳴を上げてしまった。

「ヒィッ・・・・」

すると、その声を聞いたからか、女はピタリと立ち止まり、Aさんの方に体を向けた。



女の顔は、目がくり貫かれたように、ぽっかり穴が開いていたのだった。



もう、あまりの恐怖に、Aさんはその場を逃げ出してしまった・・・・




・・・・気がつくと、休憩室で震え続けていたという。




次の日の朝、同僚にその話をすると、以前働いていた男で、その壁を登る女の話をしていた者がいたというのだ。

その男は、壁を登る女を見てから、すぐに警備の仕事を辞めたのだとか。

なんでも、その男の場合、女に腕を掴まれて、引きずられたというのだ・・・・


あの女を見ているAさんからすれば、そんなことをされれば辞めて当然だと思ってしまった。


その後、Aさんは2度と夜勤は入れないようにしたという。

これは、あるデパートで実際に警備員が体験した怖い話である。



「警備員の怖い話・デパートの夜勤」終わり 引っ越しました:警備員の怖い話・デパートの夜勤

2013年9月2日月曜日

祟り「悪魔が見える」

ホラー体験・祟り「悪魔が見える」

60歳になる幸彦さんは、ある日を境に「僕には悪魔が見える」と言い出したそうだ。

最初は家族に言っていたのだが、そのうち友達やご近所さんにも言うようになってきた。

それが、冗談で言っている感じではないのだ。

真剣な顔をして、

「僕には、悪魔が見える・・・・」

と言っているのだった。

ときに、幸彦さんは怯えているようにも見えたと言う。

日に日におかしなことを言うことが増えたため、家族は心配した。

病院にも何度も連れて行ったが、一向に良くならず。

まったく良くならないどころか、日が経つごとに悪化していく幸彦さんを見かねた家族は、ある日知り合いの紹介で霊能者に見てもらうことになる。

その霊能者は、幸彦さんを見るなり、

「あなた、いったい何をしてきたのですか?!」

と驚いていたという。

霊能者には、はっきり見えていたのだ。

幸彦さんのそばには、異形の禍々しい悪魔のような者がいることを・・・・

最初こそ、知らぬ存ぜぬを通そうとした幸彦さん。

でも、霊能者の言葉を聞いて、喋るしかなかった。

「あなた、このままでは取り殺されますよ・・・・」

そう言われては、助かるために話すしかなかったのかもしれない。

幸彦さんは、若い頃から、あまり良い行いをしてこなかった。

学生時代は、弱い者をいじめ、年頃になれば女遊びをして妊娠させおろさせたことも何度もあったと言う。

人を傷つけてばかりの生き方。

結果、長年積み重ねた負の念が蓄積していってしまい、それが大きな力を持ってしまった。

大きな力は、やがて具現化してしまったのだ。

負の念の具現化したものは、文字通りこの世の者ではないような不気味な姿をしていて、悪魔に見えたとしてもおかしくはなかった。

霊能者は言った。

「私にはこれを止める術がありません。あなたが、自分のしてきた悪行を認め、悔い改めれば、もしかすると助かるかもしれない。」

そして、幸彦さんのいない場所では、こうも言っていたという。

「負の念が、あそこまで大きな力を持ってしまうと、おそらくもう何をしても止めることはできないでしょう。彼は散々苦しんだ上殺されてしまうでしょう。本当は、もっと早い段階で気がつかねばならないことなのに・・・・」

霊能者の言うとおり、幸彦さんはそれから3年後に亡くなった。

その3年間は、あまりに悲惨すぎる人生だったという。

もがき苦しみ、怯え、最後は自ら死を求め続けていたのだとか。

祟りというものが、この世の中にあるのかどうかはわからない。

でも、これはまさに負の念が長年積み重なって、悪魔ような姿の祟りになったのではないだろうか。



この話が実話のホラー体験だと言うから、ほんとうに怖い話である。



<ホラー体験・祟り「悪魔が見える」>終わり

引っ越しました:悪魔が見える

2013年9月1日日曜日

雨の一夜 貞子のような女

雨の一夜 貞子のような女

雨の日のことだった。

その日は、一晩中雨が降っていた。

高校生だった俺は、次の日が休みということもあって夜更かしをしていたんだ。

夜中、喉が渇き、食堂の冷蔵庫を開けてみる。

飲み物が何もない。

くそ、コーラでも買いに行くか。

面倒だったけれど、喉の渇きには勝てずに、家の近所にある自動販売機まで行くことに。

雨の中、本当にめんどくさい。

時間は確か、深夜1時くらいだった。

傘をさして自動販売機まで行くと、自販機の横には傘もささずにずぶ濡れの女が1人、ぽつんと立っていた。

こんな真夜中に、たった一人傘もささずに立っているその女は、俺の目にはかなり不気味に映った。

なんだ、コイツ・・・・

気持ち悪い・・・・

女は、黒髪のロング、少しだけ薄汚れたような白いワンピースを着ていて、まるで「ホラー映画・リング」の貞子のようだった。

その貞子のような女は、下を向いて雨に濡れたままピクリとも動かない。

怖っ、さっさとコーラ買って帰ろう。


俺は、500ミリのコーラを1本買うと、足早に自宅に戻り施錠した。


ああ、怖えぇ。

不気味にもほどがある。


俺は、自宅に戻ると安心し、早速買ったばかりのコーラを飲みながら自室に戻った。

部屋に戻ると、1分もしないうちに部屋に置いてある電話の子機に内線電話がかかってきた。

時計は深夜1時15分をさしている。

両親は眠っていて、今家で起きているのは俺だけのはずだ。


内線は、食堂に置いてある親機からかかってきているものだった。


俺は、恐る恐る電話に出てみた。


「・・・・・・・はい、もしもし?」


「・・・・・・・・・・・・・・・ガチャ・・・・・・・・・ツー・・・ツー・・・」

切れた。


でも、誰かが電話してきたこと間違いなさそうだった。


誰だ?

食堂には誰もいないはずだぞ。

もしかして、泥棒が入って、何かのはずみに間違えて電話機に触ってしまったとか?


俺は、あわてて食堂に向かった。


食堂に入り、電気をつけて隈なく見て回ったが、誰もいない。


さっきの内線電話は何だったのだろうか・・・・?



俺は、部屋に戻った。


そして、部屋の扉を開けてみて、絶叫した。。。。


部屋には、さっき自販機の横で見かけた貞子のような女がいたのだから・・・・



「うわあぁぁぁわぁあぁああーーーーーー!!!!」



恥ずかしながら、俺は尻餅をついてしまい、腰が抜けたかように手だけで這い蹲りながら、両親の寝ている部屋に向かった。


俺が、両親を起こすことなく、さっきの俺の叫び声を聞いた父さん母さんは、何事かとすぐに廊下に飛び出してきていた。


・・・・今見たことを、早口でざっと説明し、3人で俺の部屋を見に行く・・・・


部屋には、誰もいなかった。


先ほど見た貞子のような女は、完全に消えていた。


ただ、俺の部屋の中には、まるで雨が吹き込んだかのようにびっしょりと濡れていたのだった。


窓は開けていなかったのに。。。。


何も盗られていないことや、家中の鍵が壊されてもいないし開けられてもいないことから、警察へ通報することはなかった。


もし、通報してもおそらく無駄だろうということは、俺自身なんとなくわかっていた。


あの、貞子のような女は、おそらく人間ではないのだから・・・・


これは、高校のころの雨の一夜に体験した怖い話だ。


「雨の一夜 貞子のような女」終わり

引っ越ししました:雨の一夜 貞子のような女

2013年8月31日土曜日

奇妙な電話番号 あの世との交信

怖い話の実話・奇妙な電話番号 あの世との交信

これは、佐藤さんが十数年前に体験した実話の怖い話である。

佐藤さんは、ある日の夜中に、ベッドの上に寝転がり自分の携帯を何の気なしにいじっていた。

自分の送受信したメールを見たり、電話帳を見たり・・・・

と、電話帳を見ていたそのとき、まったく登録した覚えのない番号が入っていた。

登録した覚えのない番号が電話帳に入っているということは、もしかするとそう珍しいことではないかもしれない。

でも、佐藤さんの場合、もしも自分で登録したのであれば、絶対に記憶に残るようなものなのだ。

というのも、その電話帳登録の名前が、「あの世へとの交信」だったのだ。。。。

あの世との交信だ?

そんな番号登録した覚えはないぞ。

いかにも、友達とふざけて登録しそうなネーミングだが、そんな記憶はまったくない。

普通なら、こんな奇妙な電話番号「あの世との交信」なんて、無視するか、気味悪がって削除してしまうことだろう。

でも、佐藤さんはそのとき、興味が湧いてしまった。

「なんか、面白そうだぞ。」

と独り言をつぶやくと、その登録された電話番号へ発信してしまったのだ。

当時はまだ、ワン切り業者や架空請求業者という事件などはあまり起きていなかった時代。

知らない番号へ電話をかけることが、それほど危険だと思われていなかった時代なのだ。


電話をかけてみると、


プルルルルルーーーー


と呼び出し音が鳴る。


カチャ


誰かが電話に出たようだ。


佐藤さんは、声をかける。


「もしもし?」


「もーし・・・」


「もしもし?」


「もーし・・・・」


「あのそちらはどなたですか?」


佐藤さんは、尋ねた。



「もーし・・・・」


相手は、「もーし・・・・」とばかり言っている。


ただ、少しだけ奇妙なのだ。


相手の声が、一度途切れるたびに、まったくの別人になってしまうのだ。


最初は、若い女の人、次が老人、次が幼い子供、次が中年くらいの男、と次から次へと、「もーし・・・」の声が変わる。


かなり不気味だ。


「あのー、そちらはどなたですか?」


佐藤さんがもう一度聞くと、相手に質問を質問で返された。


「もーし・・・・・佐藤さん・・・・・あなたも・・・・・こちらに来ますか?」


ちょっと待て。

もしも、相手が本当にあの世の住人で、「こちらに来ますか?」ということは、俺をあの世に引きずり込むってことか?!

それに、なんで俺の名前知ってんだよっ?!


急激に怖くなってしまった佐藤さんは、


「俺は、そっちに行きません!」


というと、その電話を切ったのだと言う。


電話帳は、その直後に消去した。


・・・・それから、5年経ったある日のこと。


佐藤さんは、知り合いの紹介で霊能者という方にお会いした。


その方に、この奇妙な電話番号とあの世との交信の話をすると、霊能者の方もびっくりしていたという。

そして、こう言われたそうだ。

「佐藤さん、良かったですねー。」

「え?なんでですか?」

「その電話、おそらくあの世との交信でしたよ。」

「ええ?やっぱり?」

「はい。あの世の人はね。昔から、{もしもし}と言えないとされているんですよ。だからどうしても{もーし}と言ってしまうんです。」

「・・・・・・・・(恐怖で絶句)」

「相手側が{こちらに来ますか?}と聞いてきたんですよね?」

「・・・・・・・(黙ってうなずく)」

「もしそれに{うん}」と返事したり、無視したりすれば、あなたは今頃生きていないでしょうね。{そっちに行きません}と言って通話を切ったからこそ、今も生きていられるのだと思いますよ。」


佐藤さんは、この話を聞いておしっこをちびってしまうくらい、怖くて怖くて仕方なかったという。


これが、佐藤さんが体験した怖い話の実話だと言うから、世の中には恐怖体験というのが実在するのだな、と思ってしまう・・・・



「怖い話の実話・奇妙な電話番号 あの世との交信」終わり

引っ越しました:奇妙な電話番号

2013年8月30日金曜日

洒落にならないくらい怖い話「偽りの恋人」

洒落にならないくらい怖い話「偽りの恋人」

これは、何年か前に実際に体験した洒落にならないくらい怖い話。

当時、俺はバイトで生計を立てていた24歳。

そして、2歳下の彼女と付き合っていた。

ある日のこと。

その日は、バイトが急に3時間半も早上がりできることになって、ラッキーっと思いながら家に帰った。

自宅アパート前に着くと、彼女が俺の部屋の前で待っていた。

突然来るなんて珍しい。

前もって一言言ってくれればいいのに。

「おう、どうしたー?」

「あ、おかえり。今日、ゆうちゃんと一緒に行きたいところがあって。」

俺と行きたいところ?

どこだろう?

まあ、今日はバイトがなくなったせいで、時間はたっぷりある。

「いいよ。どこ行きたいの?」

と、いうことで二人で出かけることとなった。

行き先については教えてくれない。

なんでも、「着いてからのお楽しみ」なのだという。

ふーん、ま、いっか。

どうせ暇だったし。

俺たちは、電車を乗り継いでだいぶ遠くまで来ていた。

こんなところに何があるのやら。

電車を降りると、今度はよく分からない山のほうに向かって、彼女は歩き出す。

「おいおい、ホント、どこまで行くんだよ?行き先くらい教えてよ。」

そう言っても、

「だーめ。すっごく良い場所なの!ゆうちゃんも、絶対喜ぶからそれまで楽しみにしていて。」

と返されてしまう。

うーん、そこまで言われると、こちらも楽しみにしていたほうが良いのだろう。

黙って、黙々と歩く。

山道に差し掛かったあたりで、俺は無性におしっこに行きたくなってしまった。

トイレは周りになさそうだ。


いいや。

立ちションしちまえ。

こういうとき、男は楽で良い。

「悪い、俺ちっとションベン!」

彼女に声をかけると、俺は茂みの奥へ。

・・・・・・・・フー。

大量のションベンを放出し、一息つく。


そのとき、俺の携帯が鳴った。

ポケットから携帯を取り出し、液晶を見てみると、そこには彼女の名前が。

ん?

そこまで長い時間待たせたつもりはないけど、待ちきれずに電話してきたのか?

俺は通話ボタンを押して、電話に出た。

「もしもし、どうした?」

「あ、ゆうちゃん?・・・あれ?やけに静かだけど、そこどこ?」

何をわけの分からんことを言っているんだ?

「え?ここ?ここは、どこぞの茂みだ。すぐそっち戻るから。」

俺が、通話を切ろうとすると、受話器から彼女のおかしな言葉が聞こえてくる。

「え?今から、うち来るの?」

意味が分からないぞ。

「あのな。お前が連れて行きたいところあるって言うから、こんな遠くまで来てるのに、意味分からないこと言ってからかうのはやめてくれ。」

すこしだけ、腹のたった俺は強めに言った。

すると彼女は、すっとんきょうな声を出す。

「えー?なに言ってるの?私、ゆうちゃんのこと連れて行きたい場所なんてないよ。」

え?

どういうことだ?

俺は、その通話を切らないまま、さきほど彼女を待たせていたはずの山道へと戻る。

誰もいない。

彼女の姿はない。

どういうことだ?

携帯からは彼女の声。

「もしもし、ゆうちゃん?もしもしー?」

さっきまで一緒にいたはずの彼女。

でも、携帯で話している彼女は、俺をどこかに連れて行こうとはしていないという。

「もしもし、あのさ。お前、今どこにいるんだ?」

「え?私は家だよ。」

今通話中の彼女は、自分の家にいるのだという。

ここは、いったいどこだ?

なんで、こんな山道に連れてこられたんだ?

俺は誰を信じたらいいんだ・・・・?


その瞬間、あることに気がつき、俺は全身にゾッとするものを感じた。


そいえば、さっきまで一緒にいた彼女は、なんで俺がバイトを早くあがれたことを知っていたんだ?

誰にも言っていないのに。

3時間半も早上がりできた日。

本来、その時間は俺がバイトをしていることを知っている彼女が、部屋の前で待っているなんて不自然すぎないか?


そう思ったとき、俺の真後ろで声がした。


「ゆうちゃーん、どこまでおしっこに行ってたの?早く行こう!」


俺の後ろには、にこやかな笑顔の彼女がいた。


自然な笑顔なのだが、俺にはこの上ない怖い笑顔に感じた。


おそらく、本物の彼女は今通話中の彼女だろう・・・・


こいつ、誰なんだよ・・・・・?


俺は、気が狂いそうな恐怖の中、目の前にいる彼女を無視して走り出した。


こいつは、姿形は彼女だけど、きっと人間じゃない。


こいつについて行ったら、俺は取り殺されるだろう・・・・


もう、無我夢中で走った。


怖くて怖くて、本当にパニック寸前だった・・・・


・・・・・・・・・気がつくと、俺は駅にいた。

心臓は破裂しそうなくらいバクバク言っているし、肺も破れてしまうくらい息が切れていた。



田舎の駅だから、人は少ないけれど、人の歩いている姿を見てどれだけ安心できたことか。


俺は、涙を浮べながらも、自分の住んでいる駅に向かって電車に乗った。。。。



・・・・・・・・自宅に帰り着き、本物の彼女に電話し、事情を説明すると、絶句していた。


こんな洒落にならないような怖い話を、にわかには信じられないようだった。。。。



あの時以来、俺は少しだけ人間不信になってしまった。


今目の前にいる人間が、本当に自分の愛する人なのか・・・・?


それは、偽りの恋人や家族ではないのだろうか・・・・?


そう思わずにはいられないのだ。


これは、俺が実際に体験した洒落にならないくらい怖い話しだから。



<洒落にならないくらい怖い話「偽りの恋人」>終わり

引っ越しました:彼女が部屋の前に

2013年8月29日木曜日

バンジージャンプの妖怪

怖い話・バンジージャンプの妖怪

大学のサークル仲間で、旅行に行った時の話。

途中、ある観光地で、バンジージャンプを体験できるというところがあり、みんなで挑戦してみることに。

記念にと、一人一人が飛ぶシーンを、ビデオカメラで撮影していた。

で、順番は田中の番になった。

田中は、サークル仲間の中でお調子者のムードメーカー。

「バンジージャンプ?全っ然、怖くないから!楽勝!」

と、余裕の笑みのまま飛んだ。

だが、飛んだ途端、田中は情けない声を出し続けた。


「うわぁあぁあぁああーーーーー、誰か、おい、誰か、たす。助けて・・・助けてーええーーーー!!・・・・・た・・・す・・け・・・」


みんな大爆笑。

フリだったのだ。


「怖くない、怖くない」

と言いながら、怖がるというフリ。

お笑い芸人さんが良くやる手だけれど、これがまた盛り上がる。

大いに笑わせてもらった。

普段からふざけていて、根っからのお調子者といった田中だけれど、今日はやけにボケがきれている。


演技も上手だった。


バンジーし終わった田中は、ガクガク震えていて、まだ演技していた。


みんな、ニコニコしながら拍手で彼を向い入れる。


でも、彼はおかしなことを言い出したんだ。。。。


「・・・・誰かが、俺のことを羽交い絞めにして、殺そうとした・・・・」


意味がわからない。

これも、ボケなのか?

みんながニコニコしてると、

「お前ら、なに笑ってるんだよ!俺は死にかけたんだぞ!」

真剣に言っているけど、田中の場合、どこまでがボケなのか分かりづらい。

その後は、ずっと黙りこくっている彼を見て、今までの田中の怖がりようはふざけていたんじゃないのでは?という発想がみんなの頭に浮かぶ。


でも、言っている意味がわからないのだ。


羽交い絞めにして殺そうとした?


誰もそんなことしてない。

第一、バンジーは一人で飛ぶものだ。


誰も彼に触れもしないじゃないか。


そう思っていたみんなは、とりあえず機嫌の悪い田中を放置することにした。


その後。。。。


無事に楽しい旅行も終わり、大学に戻ってきた。


で、旅行で撮った写真やビデオをまとめていると、ビデオカメラの映像におかしなものが映っていることに一人の女子が気がついたのだった。


問題のシーンは、田中がバンジージャンプしているところだった。


彼が飛んだ直後、どこから現れたのか蛇のような生き物が田中の体に巻きついていた。


そして、不気味なことにその蛇のような生き物の顔は人間だったのだ。


蛇の体に人間の顔・・・・


なにより、肉眼では見えなかったその存在。


幽霊?


妖怪?


おそらく、妖怪と言った方が良いのかもしれない。



その蛇のような妖怪は、バンジーで飛んできる田中の体に巻きついていたのだ。


まるで、彼を圧死させようとしているかのように、強く巻きついていた。


この映像を見ていたその場の人間は、みな全身に鳥肌。


恐怖引きつった顔をしていた。


どうして良いのか分からずに、パニックを避けるため他言するのはやめようという話でまとまった。



あの蛇女のような妖怪がなんだったのか分からない。


目的も不明だ。


だが、その映像が非常に怖いものであったことだけは事実だった・・・・



「怖い話・バンジージャンプの妖怪」終わり


引っ越しました:バンジージャンプの妖怪

2013年8月28日水曜日

温泉旅館の異界2

前回→温泉旅館の異界・怪談・怖い話

この男の子は、俺をからかっているのか?

でも、真に迫っている。

男の子は、俺の手を握ると、階段のところまでついてきてくれた。

そして、

「いい?今すぐに、元いた場所に戻って。」

と言いながら、俺の手に小さな石を握らせた。

「こっちにいる間は、この石を離してはだめだからね。それじゃ、早く行って。」

そう俺をせかす。

意味が分からないけれど、男の子があまりに真剣なものだから、俺は言われたとおり、とりあえず部屋に戻ることにした。

ジュースは部屋からフロントに電話して手に入れてもいい。

なにより、さっきから付きまとっている謎の違和感と、今の少年の言動がリンクしてしまい、俺は少なからず恐怖を感じてきてしまっていたのだ。

階段を上がると、部屋に戻るために廊下を歩く。

すると、どこからか声が聞こえてきた。

「・・・・・・・・・おかしくないか・・・・・おかしくないか・・・・・・・・・何かが紛れ込んでいる・・・・・・・・・おかしくないか・・・・・・・・・おかしくないか・・・・・・・・・何かが紛れ込んでいる・・・・・・・・・」

低くて不気味な声。

そして、

「・・・・・・・・さがせ・・・・・・・・・・紛れ込んだ何かをさがせ・・・・・・・・・・・さがせ・・・・・・・・さがせ・・・・・・・紛れ込んだ何かを・・・・・・・ころせ・・・・・・・」


はっきりと聞こえた。

俺は見つかったら殺されるのか??


足が震えているのが分かる。


でも、立ち止まってはいられない。

走りたかったけれど、走れば足音が聞こえてしまうかもしれない。


俺は、男の子にもらった石を強く握り締めて、部屋に向かった。


・・・・・・・・やっとのことで部屋にたどり着いた俺は、布団の中にもぐると震え続けた。

怖い。。。。

怖い。。。。

誰か助けてくれ・・・・・・・・・

そして、いつの間にか気を失うように眠ってしまっていた。

明るい光で目が覚める。

朝?

戻れたのだろうか?

俺は、恐る恐るは部屋を出てみると、廊下には旅館のスタッフさんが働く姿が見えた。

ああ、戻れたんだ、と言う安心感の後に、「もしかして、あれは夢だったのではないか?」という疑問も湧いてきた。


うん、昨日のあれは夢だった可能性があるな。


俺は、部屋に戻り布団の上を見た。

すると、そこには昨晩男の子に貰った石が目に入ったのだった。


あれは夢ではなかったんだ。


俺は一体、どこに行ってしまっていたのだろうか?


あれは、異世界だったのだろうか?


よく分からない。


一つ言えることは、戻ってこられて良かった。


もしも、あの場所にい続けていたら、どうなってしまったことか。


その後の俺なりの解釈になるのだが、あの男の子がくれた石は、こっちの世界に戻るために必要なものだったのではないだろうか。


俺は、あの男の子に救われたのだと、今でも感謝している。


これはすべて、俺が実際に体験したゾッとする怪談であり怖い話だ。


温泉旅館の異界・怪談・怖い話」終わり

引っ越しました:温泉旅館の異界2

2013年8月27日火曜日

温泉旅館の異界

温泉旅館の異界・怪談・怖い話

これは、数年前に温泉旅館に泊まったときに体験した怪談であり怖い話だ。

一人旅が好きな俺は、群馬のとある温泉旅館に泊まった。

とてもよい場所で、町は良い所だし、旅館のサービスはいいし、温泉も申し分ないしで、満足のいくものであった。

夜になり、敷かれた布団に横になると、旅の疲れからかいつの間にか眠ってしまっていた。

・・・・どれくらい眠っただろうか。

ふと目が覚めた俺は、もう一度眠ろうと寝返りを打つ。

だが、今度は一向に眠れない。

3度目の寝返りを打ったときに、

「いいや、このまま起きてしまおう。」

と思い直す。

時計を見ると、深夜1時。

2時間ほど眠っていたらしい。

立ち上がり、部屋の電気をつける。

ん?

俺は、よく分からない違和感を覚えた。

部屋は先ほどと変わらないはずなのだけれど、どこか様子がおかしい気がする。

うまく説明できないけれど、おかしいのだ。

俺は、のどが渇いていることに気がつき、部屋の外の自動販売機までジュースを買いに行く。

部屋を出て廊下を歩いてみると、感じていた違和感はさらに強まった。

なんだ?なんだ?

廊下を歩いても、自販機が見当たらない。

それに、廊下の電気もやけに暗い。

あれ?

いくら歩いても、自販機がないな。

そのまま歩き続け、旅館のフロントまで来てしまった。

フロントには誰もいない。

電気もすべて消えている。

そういえば、まったく人の気配がないのが気になる。

従業員も皆眠ってしまったのだろうか?

暗い玄関口で、自販機を探していると、後ろから声がした。

振り返ってみると、10歳くらいの男の子がびっくりしたような顔でこちらを見ている。

ああ、人がいた。

良かった・・・・

でも、こんな深夜にこんな少年が何してるんだ。

俺が口を開く前に、男の子が話しかけてきた。

「お兄ちゃん。。。こんなところで何してるの?」

「え?のどが渇いたから、ジュースを買おうと。。。」

俺が話し終わらないうちに男の子は、会話を被せるように質問してくる。

「そういう意味じゃないよ。なんで、こんな場所に来たのかってこと!」

何を言ってるんだ、この子は?

「あのね、俺は自動販売機探してるんだよ。」

「違う違う。お兄ちゃんは、ここに来てはいけない人だよ。早く戻って!」

言っている意味が分からない。

男の子はなおも続ける。

「ねえ、ボク以外の者にまだ会ってない?」

「・・・え?あ、うん。起きてから、会ったのはキミが初めてだよ。」

「良かった。。。じゃあ、すぐに戻って。そうしないと、もう2度と戻れなくなるから。」

この子の言っている意味が分からない。


でも、俺はこの言葉を聞いて、正直ゾッとせずにはいられなかった。


続き→温泉旅館の異界・怪談・怖い話2

引っ越しました:温泉旅館の異界

2013年8月25日日曜日

リゾートバイトの怖い話「失踪」2

前回→リゾートバイトの怖い話「失踪」

たった一部屋掃除するだけで、日給が2千円上乗せされることに、喜びしか感じていなかった二人。

はっきり言って、ラッキーだ。

現に、仕事自体とても楽なものだった。

オーナーとの約束通り、1人が使っていない部屋を掃除し、もう1人はドアを開けて廊下で待機する。

たったこれだけの仕事。

美咲さんとサキちゃんは、掃除と見張りを日替わりで交互に行った。

実際にやってみても、とても美味しい仕事内容だった。

どんなに忙しいときでも、この仕事をするときだけはオーナーもとても協力的なのだ。

何かオーナーに頼まれごとをされたときでも、

「あ、美咲ちゃんたち、これから×××号室の掃除に行くの?じゃあ、今のお願いキャンセルでいいよ。他の人にやってもらうから。美咲ちゃんとサキちゃんは、×××号室の掃除を優先的にやってね。」

と、やけに協力的で、助かっていたくらいだった。。。。

でも。

ある日のこと。

その日は、ホテル内がやけに混雑していて、人手が足りていなかった。

それでも、×××号室の清掃はしなくてはならない。

ころあいを見計らって、×××号室の清掃へと向かう美咲さんとサキちゃん。

その日の掃除は順番的に、サキちゃんだった。

サキちゃんが室内の清掃をしている間、美咲ちゃんは扉を開けて廊下で待機。

5分ほど経過しただろうか。

廊下にいた美咲さんは、お客さんに話しかけられた。

人手不足で、サービスがしっかりと回っていなかったのかもしれない。

お客さんからは、ちょっとしたクレームをもらい、美咲さんは神妙にそれを受け止め、サービス不足をひたすら謝っていた。

その間、×××号室の扉は閉めてしまっていた。

怒っているお客さんを前にして、清掃中の扉を開け放しにしているのは、失礼かと考えたのだった。

美咲さんにとって、、×××号室の扉を開けておくことが、そこまで大事なことだとも考えていなかったのだ。

彼女の対応の良さからか、お客さんの怒りはすぐにおさまり、部屋に戻っていった。

美咲さんは、お客さんの姿が見えなくなると、すぐに×××号室の扉を開けた。

あれ?

さっきまで、掃除機をかけていたサキちゃんの姿が見えない。

掃除機もろとも姿がない。

美咲さんは、室内に入り、洗面所やトイレなど見て回る。

しかし、サキちゃんの姿がないのだ。

部屋と外との出入り口は1つだけ。

その出入り口のすぐ外には、美咲さんが居たのだ。

サキちゃんが、この部屋の外に出たとは考えにくい。

必死で探すのだが、サキちゃんの姿は忽然と消えてしまっていた。

なに??

どういうこと?!?!

少しパニック気味になった美咲さんは、すぐに部屋を出てオーナーの元に向かった。

もしかすると、自分は大変なことをしてしまったのではなかろうか?

そんな気持ちが少なからず、芽生え始めていた。

オーナーを見つけると、今あった話をすべて聞かせた。

話を聞くたびに、顔面蒼白になっていくオーナー。。。。

最後には、少し震えてすらいた。

そして、搾り出すかのように呻いた。

「・・・・・・な、なんていうことだ・・・・・・・」

怖い、怖い!

いったい、どういうことなの?!

美咲さんとオーナーは、すぐに、×××号室に向かい扉を開ける。

そして、オーナーは

「いい?今度は、絶対に扉を閉めてはいけないよ。俺が中を見てくるから、君はここで待っていて!」

怒ったようにそう言うと、オーナーは、×××号室の中に入り、ひたすらサキちゃんを探して回った。

でも、サキちゃんは発見できず。

完全に、失踪してしまったのだった。


その後、警察は来るわ、美咲さんは事情聴取されるわで、大変なことになった。


でも、いろいろ調べた結果、なぜだか事件性はないという警察の判断から、サキちゃんの失踪は家出のような扱いになってしまったのだとか。


それから、数年経過した今でも、サキちゃんは発見されていないのだいう。


美咲さんは、涙ながらにこの話を話してくれた。


このホテルは未だに、運営しているのだとか。



リゾートバイトというシチュエーションが非常にリアルで、とても怖い話だ・・・・


リゾートバイトの怖い話「失踪」>終わり

引っ越しました:リゾートバイトの怖い話「失踪」2

2013年8月23日金曜日

放課後の教室に忘れ物を取りに行った

怖い話・放課後の教室に忘れ物を取りに行った

これは、俺が実際に体験した怖い話なんだけど、誰にも信じてもらえない。

中学校のころ、どうしても必要な大事なプリントを学校に忘れてきてしまった。

もう時間は、7時。

放課後というよりも、夜という言い方のほうが的確かもしれない。

どうしよう。

一人で暗い学校の教室に取りに行くのも怖いけど、プリントが今手元にないのもマズイ・・・・

恐怖心と戦いながらも、俺は教室に戻ることにした。

学校に着くと、なんとも不気味な雰囲気だ。

一応、警備さんに一声かけてから教室に向かう。

廊下も真っ暗で、照明は「非常口」の明かりのみ。

こんなこともあろうかと、懐中電灯を持ってきていたが、まさかこんなに暗いとは思わずに、豆電球でオモチャような懐中電灯を持ってきてしまった。

くそ、これじゃよけいに雰囲気が増幅して怖い気がする。

まあ、ないよりはましか・・・・

やっと、教室にたどり着く。

俺は、手に持ったオモチャみたいな懐中電灯を頼りに、自分の机の中からプリントを取り出した。

あったあった。

すぐにカバンにしまった。

と、そのとき・・・・

教室の窓側から人の気配を感じた。

懐中電灯で照らして見ると、誰かが窓際の1つの席に座っているようだった。

「誰?」

思わず、大きな声で尋ねた。

クラスメイトだと思ったのだ。

でも、よくよく考えるとクラスメイトなわけがない。

こんなくらい教室に一人で座っている奴なんて、どう考えても普通じゃない気がする。

「誰?」という問いかけに、返事もない。

俺は、怖さのあまりその人影に近づいてしまった。

自分でもなぜ近づいたのか、分からない。

近づいてみると、窓際の席に座っていたのは、小学生くらいの男の子だった。

なんで、小学生?

ここは中学校だぞ・・・・

俺は、話しかけていいのかどうか迷いながら、

「君、ここで何してるの?」

と声をかけた。

すると、その男の子は俺の声に反応してこちらを向こうとした。

だが、その子が首を動かしたとたん、その子の首が

ゴロン

と取れて、教室の床を転がった・・・・・


俺は、


「うわぁああぁぁああぁあっぁーーーー!!」



と大声を出して、その場から逃げ出した。


とにかく走った。


暗闇の廊下で何度も転んだが、今は痛くもなんともない。


とにかく、逃げないとやばい気がした。


とんでもないものを見てしまった。


気がつくと、俺は校舎の外まで逃げ出していた。


そして、震えながら家に帰った。


もう、最悪の日となってしまった。


あんな怖い思いをしたことは生まれて初めてだった・・・・・


怖い話系にありがちな、後日談はこの話にない。


俺が忘れ物を取りに行った放課後の教室で見た、あの少年は幽霊だったのだろうか?


今でも、あのゴロンっと転がった首が脳裏に焼きついてしまっている。


本当に怖い経験だった。


「怖い話・放課後の教室に忘れ物を取りに行った」終わり

引っ越しました:放課後の教室に忘れ物を取りに行った

2013年8月20日火曜日

リゾートバイトの怖い話「失踪」

リゾートバイトの怖い話「失踪」

これは、実話の怖い話である。

また、事実によるものなので名前は仮名を使用していることをご了承いただきたい。

美咲さんは、冬場に某スキー場のリゾートバイトに応募し、見事採用される。

友達との応募ではなく、一人で行った彼女は少し不安でもあったが、その不安はすぐに払拭される。

サキちゃんという同じ年の友達がすぐにできたのだ。

家こそ遠いものの、趣味も話も合うサキちゃんと、美咲さんは昔からの親友のように仲良くなれた。

また、リゾートバイト先のホテルは、バイト同士の仲も良く、雇い主のオーナーも良い人でとても楽しい時間だった。

仲良しの友達もできて、居心地も良いものだから、ずっとここに居たいくらいの気持にさえなっていた。

ただ、このバイトには、1点だけ気になることがあったのだ。

美咲さんもサキちゃんも、ホテルの客室係をやっていたのだが、どんなに混雑していても1部屋だけ絶対に使わない部屋が、そのホテルにはあったのだ。

最初は、部屋を物置など何か別の目的で使っているのかな、と思ったそうなのだがそんなことはない。

中を覗いても、いたって普通の部屋なのだ。

おかしなところはない。

「混雑時に、この部屋を使わないのはもったいない。」

美咲さんはそう思っていた。

そんな、ある日のこと。

ベテランの客室係りの人が、急遽2人も辞めることになった。

理由は良く分からない。

そして、そのことが関係しているのか、バイトのオーナーに美咲さんと、サキちゃんは部屋に呼び出されたのだった。

なぜ呼ばれたのか分からずに、二人がオーナーのもとに行ってみると、おかしな相談をされた。

「あのさ、美咲ちゃんとサキちゃんって仲良いよね?でさ、二人にお願いがあるんだよね。」

「はい、なんでしょう?」

サキちゃんが笑顔で答える。

「あのね。×××号室あるよね?」

×××号室とは、例の使われていない部屋のことだ。

オーナーは続ける。

「あの部屋の清掃を二人に担当してもらいたいんだ。特別謝礼出すからさ。そうだな、1人1日2千円上乗せするけどどうだろう?もちろん、バイト代も普通に出すからさ。」

え?

1部屋清掃するだけで、1日2千円上乗せ?

意味が分からないけど、話を聞いた二人にはありがたい提案に聞こえた。

「でも。。。。」

オーナーはさらに続けた。

「約束してほしいことがあるんだ。×××号室には、一人で絶対に入らないこと。それに、必ず10分以内に部屋から出ること。清掃は一人で行って、もう一人はドアを開けて待っていること。使われていない部屋だし、毎日掃除しているわけだから10分以内での清掃も楽勝でしょ?」

オーナーが意図することがまったく伝わってこないけれど、正直1日2千円の上乗せは有難い。

二人は、この提案を二つ返事で承諾してしまったのだった。

これが恐怖への入り口だとは知らずに・・・・


続き→リゾートバイトの怖い話「失踪」2

引っ越しました:リゾートバイトの怖い話「失踪」

2013年8月19日月曜日

泥棒なのか?モンスターなのか?

ホラー体験・泥棒なのか?モンスターなのか?

これは、Aさんが実際に体験したホラー体験。

一人暮らしのAさんの家は、アパートと呼ぶよりは少しグレードが高く、マンションと呼ぶには少しだけ物足りないかのような集合住宅だった。

建物は6階建てで、住まいは4階。

ある日のこと。

Aさんが仕事から帰ろうと、自宅に向かって歩いていた。

ちょうど、自宅の目の前まで来たときに、誰かが自分に家のベランダ付近にいるのが見えた。

一瞬、お隣さんがベランダで何かを干しているのかと思ったらしい。

でも、時刻は夜中。

洗濯物などを干すにしては、あまりに遅い。

なんだ?

あんなところで何をやってるんだ?

あっ。

真っ先に思い浮かべねばならない思考に、やっとたどり着いた。

あれは、泥棒かも!

泥棒が、うちのベランダに侵入しようとしているのかも。。。

そう思ったAさんは、もうダッシュで階段を駆け上がる。

息切れをしながら、やっとのことで自宅前まできて、鍵を取り出した。

正直言うと怖かった。

家の中に知らない人がいて、グサリと包丁か何かで刺されでもしたらと思うと、ドアを開けるのをためらってしまう。

かといって、現段階の未確認な情報で警察に通報するのも気が退けた。

警察を呼ぶのなら、さっきの人影が泥棒だと確信できてからだ。

そう思い、勇気を振り絞って自宅の扉を開くAさん。

ドアを開けてみると、普段と同じく部屋は真っ暗。

変わりはない。

恐る恐る、電気をつけ部屋を明るくする。

誰かいないか?

とりあえず、ざっとトイレやら洗面所やらと泥棒を探してみるが、誰もいない。

続いて、怖くて気が退けるのだが、ベランダの方向へ足を運ばせた。

恐々カーテンを開けてみる。

外は暗くて良く見えないので、窓に顔を貼り付けるように外を見ると・・・・

そこには、いたのだ!

得体の知れない、モンスターのような風貌の生き物が、ベランダにいたのだ。

大きさは、人間と変わらないくらいなのだが、顔や身体が昆虫のアリのようだった。。。

びっくりして、腰を抜かし尻餅をつき、悲鳴を上げるAさん。

その悲鳴を聞いて、モンスターのような生き物は、部屋のほうをバッと向いた。

もう、Aさんは大絶叫!

その大声に驚いたのか、モンスターはベランダから飛び降りたのだ。

4階のベランダから・・・・


怖くてしばらく動けなかったAさんは、10分ほどしてようやく立ち上がり、台所から包丁を持ってくると、ベランダのガラス戸を開けてみた。

誰もいない。

恐怖に駆られながらも、ベランダから下を見てみる。

暗くて良く見えないが、何もなさそうだった。

下に人だかりもできていない。

さっきのモンスター、この高さから飛び降りて、死んでいないのか?

それとも、さっき見たものは、暗さと恐怖心からくる幻覚だったのだろうか?

正直、さっきのものが現実だという確信が持てない。


Aさんは、納得がいかないまま、部屋に戻ることにした。

そして、ふとガラス戸をあけようと、ガラス部分を見ると。。。

そこには、Aさんのものではない手形がついていたのだ。


なぜ、それがAさんの手形ではないと言い切れるのか???


その手形には、指が3本しかなかったのだ。




これは、Aさんが経験した事実のホラー体験だ。


「ホラー体験・泥棒なのか?モンスターなのか?」終わり

引っ越しました:泥棒なのか?モンスターなのか?

2013年8月18日日曜日

呪われた洋館とフランス人形

怖い話の実話・呪われた洋館とフランス人形

これは昔、先輩に聞いた怖い話の実話です。

先輩と言うのは、いわゆるヤンチャ系の人で、かなり悪いことばかりしていた人。

一言で言えばヤンキーですね。

その先輩、仮にAさんとしましょう。

Aさんは10代のころ、友達集めて肝試しに行ったそうです。

行った先は有名な心霊スポットと言うわけではなく、たまたま見つけた人の住んでいない古びた洋館。

大通りに面した道から遠くに見えていたその洋館は、見るからに幽霊屋敷といった感じでとても怖い雰囲気のある場所でした。

先輩たちは、バイクや車でその場に乗りつけ、半ばその屋敷に強引に侵入し、好き勝手に荒らして回ったそうです。

やりたい放題だったらしく、物壊したり、叫んだり。

「おーい、幽霊さんよー。出てこれるもんなんら出て来いよ。」

「俺とタイマン張ろうぜ。」

など、好き勝手なことも言っていたのだとか。


そのまま、洋館内では何事も起こらず、「なんだ、何も起こらなかったな。」と、外に出てきたそうなのですが。

車で来たAさんの友人の一人が、自分の停めてある車を見て叫んだそうです。

「おい、誰だよ?こんないたずらした奴?」

その声で、皆が見てみると。。。。

その車の助手席に、フランス人形がチョコンと座っていたのでした。


もちろん、車はロックされていました。


だから、悪戯なわけないのです。


さっきまでの威勢はどこへやら、ほとんどのメンバーが顔色を変え、

「これ、普通にヤバくね?」

と言っていた中。


一人だけ、

「面白いじゃん。おい、かかって来いよ。幽霊さんよ。」

と叫んだ人がいたそうです。

Aさんを含め、フランス人形を見た瞬間から、洋館の主に心の中で謝罪したそうなのですが、その一人の人だけがやけに強気。。。。

Aさんは、その人の行動を見て嫌な予感がしたそうです。

フランス人形が助手席に座っていたと言うことは、まずは警告ではないかと。

これ以上、挑発するようなら容赦はしない、と先輩には思えたそうなのです。

不思議なことに、そこに来ていたほとんどのメンバーが、同じように解釈したらしく、心の中で謝罪したわけです。


でも、挑発してしまった一人。


案の定彼は、1ヵ月後、派手なバイク事故を起こし、左手に一生残るような後遺症を抱えてしまいました。

そのときに、Aさんが言いに行ったそうです。

「今からでも遅くないから、一言心から謝罪しろ。」

と。

事故を起こした人は、その場ですぐに洋館の主に謝罪したのだとか。

というのも、なぜ事故を起こしたのかと言えば、急に空からフランス人形が降ってきたのだと言います。

そんなことありえるでしょうか?


バイクを運転していたら、空からフランス人形が降って来て、それを避けようとしてスリップ・・・・


Aさんは最後に言っていました。


「人はヤンチャしてもいいけど、最後の一線。人としての心を失ったらだめなのかもな。」


と。


これは、先輩が呪われた洋館への肝試しをしたときの、実話の怖い話です。


「怖い話の実話・呪われた洋館とフランス人形」終わり

引っ越しました:呪われた洋館とフランス人形

2013年8月17日土曜日

文化祭と怪談百物語

文化祭と怪談百物語
 
これは高校時代に体験した、怖い話の実話だ。
 
当時男子校に通っていた俺。
 
基本的に男子校というのは、女子との出会いや接点というのはほとんどなく、文化祭は他校の生徒が来てくれるので有難い行事だった。
 
で、うちのクラスは出し物なにをやろうかということになったのだが、やっぱ女ウケを狙いたい(笑)
 
そこで、幽霊系とか怖い話なら他校の女子たちも「キャー」とか言って、盛り上がるのではないかという安易な発想から、うちのクラスの出し物は「怪談百物語」ということに決定した。
 
本当は、お寺みたいな場所を借りて本格的にやりたいところだけれど、そこは高校の文化祭。
 
怪談はすべて教室で行い、それをビデオ録画するということになった。
 
ビデオで録画したものを、当日に流すのだ。
 
これで盛り上がるかどうかは別にして、高校の文化祭のスケールなんてこんなものでしょ(笑)
 
ある日の放課後。
 
使っていない教室にクラスのメンバーが集まって、部屋の電気を暗くし、ろうそくの炎だけで怪談を話していく。
 
一番苦労したのは、演出のための教室の暗さだ。

教室というのは窓が多く、なかなか暗くならない。

窓に新聞紙貼ったり、カーテン閉めたりして、撮影できるぎりぎりまで暗くする。

その上で、ろうそくの炎に火を灯した。

すると、それなりに雰囲気も出るものだ。

皆で、床に直に座り円になる。

そして、一人一人、各自持ち寄った怪談を話していく。

怖い話を話すのが上手い奴や下手な奴といろいろいて面白い。

で、途中。

怖い話が大好きな男、田中の番になった。

怪談フリークだけあって、話がとても上手く、皆惹きこまれた。

これぞ百物語、といった感じ・・・・

と、そのとき。

突然、話を聞いていた山根が「ヴエェッー」とえづくような気持ち悪い声をあげた。

皆がいっせいに山根のほうを見ると、ゲロを床に吹き出してしまっている。

「なにやってんだよ?」

「汚っねえな!」

「俺にもかかったじゃねーかよ!」

と、皆山根を責め立てる。

百物語の録画は一時停止。

皆に責められて、山根は泣きそうになりながらも、「誰かに首を絞められたんだ」とわけのわからない事を言っている。

誰も首なんか絞めるわけがない。

第一、この教室にいる全員が輪になって座っているのだ。

誰も山根の背後になんて行っていない。

それでも「首を絞められた」と主張する山根をフォローするために、録画したビデオを確認してみる事にした。

ビデオは2つまわしていたのだ。

話している人間を映す用の物と、クラス全体を映す用の物を。

早速、ビデオを確認。

皆で小さな液晶を覗き込む。

問題の場所はこの辺りか。。。。

次の瞬間、その場でビデオを覗き込んでいた全員の背筋が凍りついた。


映っていたのだ・・・・


誰もいないはずの、山根の背後から青白い手が伸び・・・・首を絞めているところが・・・・・・・・


山根は、このビデオを見た直後に泣き出してしまっていた。。。


正真正銘の心霊映像が撮れてしまった。


しかも、首を絞めるだなんて悪意に満ちた霊だ。


素人判断だが、これは霊からの何かしらの警告とみなし、俺たちはその年、怪談百物語をやるのを中止した。



これは、俺が高校のときに体験した実話の怖い話だ。



「文化祭と怪談百物語」終わり


引っ越しました:文化祭で怪談百物語

2013年8月16日金曜日

リアルな人間の恐怖「誘拐」

リアルな人間の怖い話・恐怖「誘拐」

小学校の1年生の田所ユウスケくん。

ユウスケくんは、ある日、学校から一人で帰っていました。

すると、知らないおじさんが焦った様子で話かけてきたのです。

「きみ、田所くん?今ね、きみのお母さんが、交通事故で病院に運ばれたんだ。すぐに行かないと、もう会えなくなっちゃうかもしれないよ!」

ユウスケくんは、それを聞いて驚きと悲しみを味わいました。

お母さんに会えなくなる?!

そんなの嫌だ。

だから、おじさんの車でお母さんの入院している病院に向かったのです。

20分ほど、車で走ったでしょうか?

ユウスケくんは聞きます。

「ねえ、病院にはまだ着かないの?」

「うん、もうちょっとだよ。」

それから、また10分後に聞きました。

「お母さんのところにはまだ着かないの?」

「うん、もうちょっと。」

話しかけるたびに、だんだん口数の少なくなってくるおじさん。

小学生ながら、ユウスケくんはその状況に違和感を感じました。

そして、思い出したのです。

大人のいつも言っていた、「誘拐には気をつけてね」の言葉を・・・・

ユウスケくんは、今「車から、降りたい。」と言ってもきっと降ろしてもらえないだろうと、薄々感じています。

彼は、ある種ちょっと頭のキレる面を持った子供だったのかもしれません。

ユウスケくんは、おじさんにこう言ったのです。

「おじさん、おしっこ漏れちゃう!」

「おしっこ?もうちょっとだけ我慢してくれよ。」

「ダメダメ漏れちゃう。あああーーーー。」

といって、本当に少しだけ車内で、ズボンもパンツも下ろさず、おしっこをしてしまいました。

それを見たおじさんは、焦りだし、

「ちょっと待てよ。今、車停めるから。。」

おじさんは、近くのコンビニに停車させ、

「ほら、行ってきな。すぐ戻ってくるんだよ。」

と、ユウスケくんをトイレに行かせました。

彼は、そのままコンビニの店員さんに助けを求め、店員はすぐに警察へ通報。

誘拐されずに、済んだのです。

もちろん、お母さんが事故にあったと言うのはすべてでたらめ。

お母さんは、家で元気に夕飯の支度をしていたそうです。

ユウスケくんは、機転を利かせたある意味とても賢い子だから助かりましたが、普段から大人がしっかりと「知らない人にはついて行っては行けない」と教育しないといけませんね。


子供だったころのあなたなら、こうして機転を利かせられましたか・・・・?

もしも、機転を利かせられなかったら、今頃は・・・・・・・・


誘拐とは、とてもリアルな怖い話ですね。


<リアルな人間の怖い話・恐怖「誘拐」>終わり

引っ越しました:誘拐

2013年8月15日木曜日

アパートのベランダに女の幽霊が

アパートのベランダに女の幽霊が

A雄さんが、小学生のころの話に体験した怖い話。

ある日の放課後、A雄少年は、友達Bのアパートに、友達Cくんと共に出かけた。

3人は小学校の同級生で、その日ファミコンをして遊ぶ約束をしていたのだ。

Cくんには、霊感があるらしくアパートの前まで来ると、

「オレ、ここには入りたくない・・・・」

と言い出した。

A雄くんには、霊感などないからCくんの言っている意味がわからなかったらしく、

「お前なに言ってんの?」

と、Cくんの意見などお構いなくBくんのアパートへと入っていった。

しぶしぶ付いてきたCくんだが、中に入ると様子がおかしい。

ずっと下を向き震えているのだ。

「なに?お前どうしたの?具合悪いの?」

と尋ねても、首を振るだけのCくん。

A雄くんと、Bくんは、もう気にすることなくファミコンをしていたのだが。。。。

突然、Cくんが声を出した。

「あ・・・あ・・・・見てる・・・・女の人が・・・・こっちを見てるよ・・・・・」

と怯えている。

最初こそ、そんな様子のCくんを鼻で笑っていた二人だったが、あまりに真に迫る怯え方をしているものだから、だんだん二人も怖くなってきてしまった。

「なあ、こっち見てるって、どこから見てるの?女の人ってなに?」

と聞くと、Cくんは下を向き震えながら答えた。

「女の人だ・・・・・見てるんだ。。。。。」

とつぶやくばかり。

「それじゃわからねえよ。詳しく話せよ。」

と、怖くなっていた二人はCくんを問いただす。

すると彼は、「じゃあ、何を見ても驚かないでね」と念を押した上で次のように言った。

「僕の肩に手を置いて・・・・それで、目をつぶって10秒数えたら、目を開けて・・・・そのまま、僕の肩から手を離さずに、ベランダのほうを見て・・・・・そうしたら、たぶん二人にも見えると思う。。。。」

それを聞いた、A雄くんとBくんは、言われたとおりにCくんの肩に手を置き、目を閉じて10秒数えた。

そして、目を開きベランダのほうに目を向けてみた。

すると・・・・

二人にも見えてしまった。

頭から血を流した女が窓からこっちをジッと見ていたのだ。

その瞬間、3人はそのアパートから逃げ出した。

あんな恐ろしいもの、初めて見た・・・・

外に出てから、

「さっきはごめんね。」

とCくんに対して謝った二人。

しばらく、足の震えがおさまらなかったという。

その後、Bくんは両親に頼んでアパートのお払いをしてもらったそうだ。

大人になった今でも、A雄さんはこのことを思い出すと背筋がゾッとするのだとか。

もしかすると、あなたの家のベランダからも・・・・?

「アパートのベランダに女の幽霊が」終わり

引っ越しました:アパートのベランダ

2013年7月24日水曜日

人間の怖い話「死の暗号文」2

前回→人間の怖い話「死の暗号文」

バイトから帰り、自宅でのんびりしていると、亀山くんの携帯が1通のメールを受信した。

開いてみると、田中さんの言っていたとおり

「3」

の数字だった。

田中さん、すげー。

本当に暗号解読したんだ。

でも、驚いてもいられない。

なにせ、「3」を受信したら、携帯アドレスを変えないといけない約束なのだ。

かなり面倒だったが、亀山くんはその場でメールアドレスを変更した。

「あーーあ、これでまたいろんな人にアドレス変更を知らせないといけなくなったな。めんどくせー。」

一人でぼやく。

そして、すぐに携帯を手にし、田中さんへと電話する。

アドレスを変更したら、暗号の意味を教えてもらえる約束だ。

プルルルルー

田中さんも、バイト上がっている時間だ。

電話出るだろ。

あれ?

出ないな・・・・

プルルルルー

プルルルルー

8コール目で、やっと電話がつながった。

「あ、もしもし、田中さん?お疲れ様です、亀山です。」

「ああ、亀山くん。」

「あの実は、あの後田中さんの言うとおり、数字の3をメール受信したんすよ。」

「え?それで、アドレスは変更したのか!?」

「はい、しましたよ。」

「本当にしたのか?」

「はい、本当です。だから、暗号の意味を教えてくださいよ。」


少し、時間を置いてから、田中さんは暗号の意味を亀山くんに教えてくれた。





亀山くんは、暗号の意味を知って、心底恐怖した。

あのメール送って来たの誰だよ。。。。

おそらく、心霊的なことじゃなさそうだから。

これは、誰か人間の悪意によるものなのだろうか?

人間って怖い。

亀山くんは、そう思わずに入られなかった。







実は、あのメールの数字には次のような意味があったのだ。

昔、ポケットベルと言うものがあった。

通称ポケベルだ。

ポケベルは、数字で文章を打ち込んでいく。

数字2文字で、1つの言葉になるのだ。

つまり、ポケベル方式で亀山くんに送られてきた数字を解読していくと、

「1」と「5」で{お}。

「7」と「1」で{ま}。

「1」と「4」で{え}。

「0」と「2」で{を}。

「2」と「5」で{こ}。

「9」と「5」で{ろ}。

おまえをころ・・・・

その次に送られて来たのが、「3」。

おそらくその次は、「3」。

そうなると、

「お前を殺す」

という文字になってしまうのだ。




その後、亀山くんがアドレスを変更してから、もうあの数字を受信することはなくなったそうだ。

もしも、あのまま同じアドレスを使い続けていたら、亀山くんはどうなってしまっていたのだろうか・・・・?





人間の怖い話「死の暗号文」>終わり




死の暗号文と携帯メール2

2013年7月23日火曜日

人間の怖い話「死の暗号文」

人間の怖い話「死の暗号文」

これは、本当にあった人間の怖い話。

ある日深夜1時、亀山くんの携帯にメールが入った。

見てみると、知らないアドレスから送られていて、内容は数字一文字、

「1」

とだけ書かれていた。

なんだ?

と思った亀山くんは、間違いメールだと思ってまったく気にしなかったという。

でも、次の日も昨日と同じ時間、深夜1時に昨日と同じアドレスからメールを受信した。

今度は、数字の「5」と書かれていた。

なにこれ?

「最近は、こういう悪戯が流行ってるの?」くらいにしか思っていなかった亀山くん。

でも、次の日も、その次の日も、毎日同じ時間に同じアドレスからメールが届き、少し気味が悪くなってきた。

送られてきたのは、最初の日から順番に

「1」、「5」、「7」、「1」、「1」、「4」、「0」、「2」、「2」、「5」、「9」、「5」

といった数字が1日1通ずつだった。

なんだこれ?

電話番号?

住所?

何かのID?

いろいろ考えてみたが、分からない。

友達にもたくさん聞いてみたが、誰も明確な答えが出せず。

結局、この数字に意味なんてない。

ただの悪戯だ、と思っていたときだった。

亀山くんは、バイト先の休憩室で、自分の携帯と睨めっこしていると、後ろからベテランの先輩田中さんが顔を覗かせた。

「なに見てんの?亀山くん。」

「あ、田中さん。いや、これ、俺の携帯に毎日送られてくるメールなんすけど、1日1通必ず送られてきて、毎回数字が1文字だけし書かれていないんすよ。ほら。」

田中さんにメールを見せてみると、

「おっ。暗号だね(笑)俺、こういうミステリー系好きなんだよ。ちょっと全部の文字見せてもらえる?」

亀山くんは、田中さんに送られてきたすべての数字を紙に書いて見せた。

「なるほど。これが、謎の暗号かー。おっけー。亀山くん、バイト終わるの22時でしょ?それまでに考えておくよ。」

と言って、笑っていた。

田中さんは、もう20年くらいこのバイトを続けているベテランだ。

仕事もできるし、かなり頭もいい。

なんで、このバイトにこだわっているのか、それも十分ミステリーだった(笑)

・・・・・・・・・22時

バイト終了。

亀山くんは、再び休憩室に戻ってきた。

少しすると、田中さんも休憩室に顔を出した。

そして、真剣な顔でこう言ったんだ。

「亀山くん、さっきの暗号だけど。あれ、悪戯じゃなかったら、かなりマズイかもよ・・・・」

「え?暗号解けたんですか?」

「ああ、一応解けた。悪いことは言わないから、今日中に携帯のアドレス変えたほうが良い・・・・」

すごく真剣な口調だった。

「え、教えてくださいよ、暗号の意味!」

「うーん。。。。おそらく、次に送られてくる数字は3だと思う。でも、それを見ると非常にまずいんだ。」

「なんですかー。そこまで言って言わないなんて、逆に気になるじゃないですか!」

「とにかく、次の数字が3だとしたら、携帯のアドレスを変えること。これだけは、俺と約束してくれないか?」

とんでもなく真剣なまなざしに、亀山くんもイエスの返事をしてしまった。

「分かりましたよ。じゃあ、次が3ならアドレス変えますから、そしたら、暗号の意味教えてくださいね。」

「・・・・・・・・・・ああ、分かった。アドレス変えたら、教えてやる。でも、絶対にアドレスは変えてくれ。これは、約束というより、先輩としての命令だ!」

そういうと、田中さんは休憩室を出て行った。

普段、あんなに温厚な田中さんが、「命令だ」なんて言うなんて。。。。

いったい、あの暗号にはどんな意味があるって言うんだ??




続き→人間の怖い話「死の暗号文」2



参考:死の暗号文と携帯メール

2013年7月22日月曜日

怖い話「アンティークの鏡」

怖い話「アンティークの鏡」

これは本当にあった怖い話だ。

A子さんは、知り合いからアンティークの鏡をもらった。

おとぎ話の中に出てきそうな鏡で、A子さんもそれを一目見て気に入ってしまった。


毎日、化粧をするとき、メイクを落とすとき、お風呂上りのスキンケア、その鏡の前で行ったという。


その鏡を使い出してからというもの、A子さんは日に日に元気がなくなっていった。


友達からも、


「A子、顔色悪いよ?大丈夫?」


などと、心配される日も多くなった。

でも、最近少し疲れているのかな、とそれほど気にも留めず。

だってまさか、頂き物のアンティークの鏡が、自分の不調と関係しているだなんて、このときは夢にも思わなかったから。

あるとき、A子さんは夜寝ているときに夢を見た。


自分が、例のアンティークの鏡の前でお化粧している夢だ。

でも、鏡に映る自分の姿が、だんだんと知らない女性の姿に変わっていった。


まったく見たこともない、外国の女性の姿に。


その女性は、化粧をしているのだが、突然苦しみだす。


見ると、後ろから、これまた知らない男から首を絞められているのだ。


苦しい・・・・


女が首を絞められていると、なぜだかA子さんも同じように苦しくなった。

過去味わったことがないくらいの苦しみ。

オェッ

と吐きそうになるくらいの苦しみの後、フワッと意識が遠くなり気持ち良さすら覚え、そこで記憶がなくなったという。


気がつくと、朝だった。


夢から覚めたのだ。


なんかいやな夢だったな、と思いながらも寝起きでトイレに行くA子さん。

トイレの鏡に映る自分の姿を見て愕然とした。


最悪の顔色、目の下は酷いクマ、なによりもびっくりしたのは、首筋に絞められたようなアザがくっきりと残っていたのだ。

なにこれ・・・・?


首を何度もこすってみても、消えないそのアザ。


さっきのは夢ではなかったのか?


その日から、A子さんは、毎晩のように同じ夢を見た。


アンティークの鏡の前で自分が化粧をしていると、いつの間にか知らない女の人の姿に変わっていて、最後は知らない男に首を絞められて苦しくなり起きるのだ。


それ以降、益々衰弱していくA子さん。


・・・・・・・あるとき、A子さんは霊感の強い女性と偶然にも知り合った。


その霊感の強い女性に真っ先に言われた言葉が、


「あなた、なにを連れてるのっ?!今すぐ、何とかしないと、身体を乗っ取られるよっ!」


というものだった。


言っている意味がよく分からないが、本当は思い当たるところがあるA子さん。



その霊感の強い女性に、アンティークの鏡のことを詳しく話した。


すると、その女性は「悪いことは言わないから、すぐにでもその鏡を手放しなさい。そうしないと大変なことになる。」と、真剣な顔で言っていた。



A子さんは、次の日、アンティークの鏡をリサイクルショップに持ち込み、売却した。



すると、あれだけ悪かった体調がみるみる良くなり、例の怖い夢、首を絞められる夢も見なくなった。



物には、人の念がこもると言う。


古い物なら、それだけ念がつきやすくて当然かもしれない。


あの、アンティークの鏡は今もどこかで、誰かが使っているのだろうか・・・・?



<怖い話「アンティークの鏡」>終わり

引っ越しました:アンティークの鏡

2013年7月21日日曜日

死を招く子供の幽霊

死を招く子供の幽霊

これはAさんが、実際に体験した怖い話。

Aさんは、あるとき新規の美容室に髪を切りに行った。


こじんまりした店内だけれど、お洒落だし、お客さんは多いし、スタッフさんの対応は良いしで、かなり好印象の美容室だったという。

あ、今度からはこの美容室に来ようかなとリピートも考えられるくらい、良いところだったのだが・・・・


1つだけ、気になることもあった。


その美容室の、新人らしい男性スタッフ。

まだ、入って日も浅いのかもしれない。

シャンプーを専門にやっている男性スタッフがいた。

Aさんは、別の女性スタッフからシャンプーをしてもらったので、直接は接点はなかった。

でも、その男性スタッフが少しおかしいことに気が付いてしまったのだという。


正確に言えば、その男性スタッフ自体は、真面目そうな好青年でおかしいところはないのだけれど、その男性の両隣に3歳くらいの男女の子供がベッタリとくっついているのだ。

Aさんはそれを見て、最初はそのスタッフの子供さんだと思ったらしい。

若いパパなのかな?と。

でも、Aさん以外の人には、どうやらその子供たちは見えていないようなのだ。


「あれ?あんなにはっきり見えているのに、あれが幽霊?」


と思えるくらい、はっきり見えているその子供たち。



でも、その存在を誰も気にしていない。

子供のことを、別のスタッフに聞いても、「?」という顔をされるだけ。



なによりも不気味だったのが、、、、その子供たちは、ときどきその男性スタッフに噛み付くのだとか。

甘噛みとかそう言うレベルではなく、まるでフライドチキンでも食べているかのように、ムシャムシャ噛り付いていたのだ。

かじられる度に、少し痛みがあるのか、男性スタッフは顔を歪めていたという。



その後、Aさんはその美容室に、1年後に1度行ったのだが。

そのときには、例の男性スタッフの姿は店内にはなかった。

他のスタッフさんに、さりげなくその男性スタッフのことを聞いてみると、

「ああ、それT君のことですね。T君、急に無断欠勤が多くなって、今から1年近く前に辞めちゃいましたよ。」

と言っていた。

1年前というと、Aさんがその店で子供たちにかじられていたT君を目撃したころだ。

そして、他のスタッフはオフレコでこう話してくれた。

「噂ですけど、T君は亡くなったって噂があるんです。最後の方、すごく顔色悪かったから。あ、これ内緒ですよ。」

もしも、この噂が本当だとしたら・・・・



あの、子供たちは死を招く子供の幽霊ということになるのだろうか・・・・?



Aさんは、それ以来、その美容室には行っていない。



<怖い話・死を招く子供の幽霊>終わり

引っ越しました:死を招く子供の幽霊

2013年7月20日土曜日

地方のホテルの怖い話「生首」

地方のホテルの怖い話「生首」

これは、実際にあった怖い話。

俺は、仕事で出張が多く、そのときは職場の後輩と、ある地方(地理的には南)のホテルに泊まったときの話だ。

チェックインして、部屋に入ると、なんだか寒気がした。

「この部屋、嫌だな、不気味だな。」

と、直感的に感じたのだ。

何がどう嫌なのか、不気味なのかは説明できない。

でも、あえて言えば、その部屋の中にいると、どうしても誰かに見られているような感覚になるのだ。

霊感がそれほど強いわけでもないが、その嫌な感覚から逃れるために、部屋をいろいろ調べてみることにした。

トイレ、風呂場、冷蔵庫と、いろいろ見て回ったが異常はない。

気のせいだったかな?

と、最後にクローゼットを開けたときのことだった。

クローゼットを開けると、暗闇の中から男の生首がこちらをジッと凝視していたのだ。

俺はあまりのことに言葉を失い、その場に尻餅をついてしまった。

生首は、目だけ動かして、相変わらず俺を見ている。

次の瞬間、俺は悲鳴を上げながら、その部屋を飛び出した。

すぐに、後輩の部屋に駆け込み、事情を説明する。

後輩の顔を見ると、最初は半信半疑といった感じだったが、俺が必死に話すものだから、なんとか信じてくれたようで、俺の部屋に一緒に来てくれることになった。

部屋に戻ると、相変わらずクローゼットは開けっ放しのまま。

でも、先ほどの生首は消えていた。

後輩は笑いながら、

「○○さん、怖かったから幻でも見ていたんじゃないですか?」

と、クローゼットの中を覗いている。

あの生首は、幻だったのだろうか?

と、そのとき後輩があるものを発見したのだ。

クローゼットの天井のところ、よく見なければ分からない位置に、1枚の古いお札が貼ってあった。

俺たちはそれを見て、恐怖に震えた。

やはり、この部屋には何かあるんだ。

急いで、フロントに出向き、部屋を変えてくれるよう掛け合った。

受付スタッフは、奥から責任者らしき人物を連れてきたので、俺はもう一度事情を説明。

すると、あっさりと部屋の移動を了承してくれた。


別の部屋の鍵を渡してくれるときに、その責任者らしき人物は、

「変な噂が立つとアレなんで、このことは人に言わないでくださいね。」

と、さりげなく釘を刺してきた。

きっと、あの部屋には、何かしらのいわくがあるのだと確信した瞬間だった。


移動した部屋では何事もなく、過ごせたが、ホテルはいろんな人間が泊まる場所。


怨念などが溜まっていてもおかしくない場所なのかもしれない。


あなたも、地方のホテルに泊まるときは、部屋を念入りにチェックしたほうがいいかもしれない。


<地方のホテルの怖い話「生首」>終わり

引っ越しました:地方のホテル

2013年7月19日金曜日

廃病院への肝試しと心霊体験

廃病院への肝試しと心霊体験

いつも男ばかりでつるんでいた俺に、彼女ができた。

俺にはもったいないくらいかわいい女の子だったが、嫉妬深いことだけが玉に瑕だった。

真面目ではなかった俺は、友達とのしがらみも多く、男同士の付き合いが日常茶飯事。


その日は、男7人で地元の有名な心霊スポットの廃病院へ、肝試しに行くことになっていた。

ただ、彼女にはどうしても男だけの付き合いというものが理解できないようで、なかなか納得してくれない。

困った俺は、心霊スポットの廃病院に到着すると、男7人で集合写真を撮影し、彼女にメールで送った。

これなら、分かってもらえるだろう。




その後、心霊スポットでは、はしゃぎにはしゃいだ。

男だけで、「ワーキャー」言いながら、楽しんだ。

だが、仲間の1人Aだけが顔色が悪く、微妙に震えているようだった。

「具合が悪いのか?」と尋ねると、

「・・・・ここは、マジでやばい・・・帰ったほうがいい。」

と言い出す。

「こいつビビッてるよー。」

と、みんなでAを冷やかして遊ぶ。

でも、Aはそれで退くことはなく、なおも

「女だ・・・・着物着た女が俺たちを追いかけてきてるんだ・・・・」

と言っていた。

まあ、確かに心霊スポットというだけあって廃病院への肝試しは、ちょっとは不気味だ。

心霊体験を妄想して、ビビッてしまうAの気持ちが内心分からないでもない。

今は、そっとしておいてやるか。

仲間たちは多少気を利かせて、もうAをからかうのはやめた。




ん?



俺の携帯に、彼女からメールが入っていた。

中身を見ると、

「誰よ?この女?」

と、絵文字もなく怒った様子の文章だった。

女って何だ?

俺は意味が分からない。


慌てて、彼女に電話する。

こいつは何か勘違いしているんだ。


すぐに彼女は電話に出てくれたが、怒った様子だった。

「男だけで肝試し行くって言ってたのに!」

「ああ、男だけだよ。写真送ったろ?」

「じゃあ、○君(俺のこと)の隣に写っている着物の女誰よ?仲良さそうに腕なんて組んじゃって・・・・」

俺は絶句した。

なんだよ、着物の女って?

腕組むってなんだよ?

全身が凍るように冷たくなる。

俺は、電話をいったん切ると、Aの元に走った。

そして、先ほどの着物の女について詳しく聞いた。

赤い着物を着て、黒髪は長く、どうやら俺を気に入っているらしい。。。。


怖くなった俺は、その日はみんなを説得してその場からすぐに撤退した。

みんなは納得していなかったが、Aに続いて俺までおかしくなったことから、少し不気味に思ったらしい。


その後、彼女に俺の送った写真を見せてもらうと、確かに俺の隣には

赤い着物を着た、黒髪の女が写りこんでいた。

ニターっと笑った顔で、俺の腕をぎゅっと掴んでいたのだ。


その日以来、俺は興味本位で心霊スポットに行くのをやめた。


Aと彼女がいなかったら、あのまま俺はどうなっていたのか分からないのだ・・・・





<廃病院への肝試しと心霊体験>終わり

引っ越しました:廃病院への肝試し

2013年7月18日木曜日

怖い話実話「泣きじゃくる女」

怖い話実話「泣きじゃくる女」

加藤さんが、体験した怖い話の実話。

加藤さんは、一人旅であるホテルに泊まった。

案内されたのは、4階の部屋だった。

安いホテルだったため、それほど綺麗ではなかったが、貧乏旅行には十分な部屋だ。

ホテルに荷物を置くと、その日は観光を楽しむ加藤さん。



観光疲れとでも言うのだろうか、ホテルに帰ってきたときにはクタクタで、ベッドに入るとすぐに眠りについてしまった。

コンコン

コンコン

・・・・・・真夜中、ふと目が覚める加藤さん。

何か音が聞こえる気がする。

コンコン

あれ、誰かが部屋の窓を叩いている。

「どういうことだ?」と思いながらも、窓のそばに行ってみる加藤さん。

窓の外は、ベランダのようになっていて、人が立つスペースがあるのだが、そこに1人の女が立っていた。

女の顔を見ると、泣きじゃくっている。

それを見た加藤さんは、本能的に恐怖を感じてしまい、窓を開けることはしなかったが、

「どうしたんですか?」

と尋ねる。

すると、泣きじゃくっている女は、

「私は隣の部屋に泊まっている者です。ベランダから外の景色を眺めていたら、窓が開かなくなってしまい、もう1時間以上外にいます・・・どうか、部屋の中に入れてもらえませんか?」

というのだ。

なるほど、隣に泊まっている人か。

話に不自然な点は見当たらないように思ったものの、なんとなく不気味さを感じていた加藤さんは、その窓を開けるのをためらった。

この人を部屋に招きいれていいものだろうか?

迷った末、加藤さんはその女を部屋に入れずに、フロントへ電話することにした。

この女の人を助けるためには、自分が部屋に招き入れるよりも、フロントへ電話した方が良いだろう。

・・・・・・・・フロントに電話してもなかなか出てくれない。

十数回コールが鳴ったところで、やっと電話が通じた。

加藤さんが、フロントのスタッフに事情を説明すると、

「少々お待ちください。確認してまいります。」

とのこと。

1分ほど、待つと、フロントのスタッフはこう言った。

「お待たせしました。お客様のお部屋は、4××号室ですよね?その両隣のお部屋とも、本日は使われていないのですが・・・」

加藤さんの体中にトリハダが・・・・

あわてて、ベランダを見てみると、そこには誰もいなかった。

フロントとの電話を切り、もう一度入念に調べてみたが、ベランダには誰もいない。

あの泣きじゃくる女は、いったい誰だったのだろうか?

もしも、あのまま部屋に招き入れてしまっていたら、加藤さんはどうなっていたのだろうか・・・・?

この怖い話は、加藤さんが実際に体験した実話のなのだ。


もしかすると、今度はあなたの泊まるホテルに・・・・




<怖い話実話「泣きじゃくる女」>終わり

引っ越しました:泣きじゃくる女

2013年7月16日火曜日

怪談話「笑う少年」

怪談話「笑う少年」

これは、本当にあった怪談話。

Aさんの運転でBさんは助手席に乗っていた。

車通りの少ない夕方の道を走っていると、前方にゆっくりと走っている車が見えた。

時速30キロ出ていないくらいのスピードだろうか?

「なんで、この車、こんなにゆっくり走ってるんだよ?」

と思いながらも、Aさんはその車を追い越す。

その瞬間、なんだか気味の悪いものを感じた。

なんだ?今の悪寒は?と思いながら、ふとバックミラー越しに先ほど追い抜いた車を見る。

運転席に中年男性が1人、助手席には小学生くらいの男の子が乗っているのだが、どうも少し様子が変だった。

その少年、まず髪の毛がボッサボサなのだ。

少し髪が長いとかそういうレベルではなく、まるで原始人のようにボサボサの髪。

そして、大きな口をあけて大笑いしているようだった。

なぜ笑っているのかなど、Aさんには分からない。

AさんはBさんに聞いてみる。

「なあ、後ろをゆっくり走っている車があるだろ?そこに、変な小学生くらいの少年が乗ってるの見えるか?あの少年、ちょっと変じゃないか?」

「え・・・・?ああ、いるね男の子が。なんだか楽しそうに笑ってるな。・・・・あっ!」

Bさんも、その少年と、後ろの車のおかしさに気がついたらしい。

その少年は、大笑いしているのに、となりで運転している中年男性は無表情なのだ。

まるで、隣に誰も乗っていないような雰囲気だ・・・・

「・・・・俺・・・・・あの車と少年、気味が悪い。なんで少年、あんなに笑ってるんだよ?今の日本であんなに髪がボサボサの子、見たことねえし・・・・」

Bさんが、そう言葉にしたときだった。

後ろの車が、急にスピードを上げだした。

なんだ?

どんどん、加速するその車。

Aさんの車はすぐに追い越され、どんどん加速。

ゆうに100キロ以上出ていると思われる。

次の瞬間、その車は横のガードレールに突っ込んで大破した。

もう少し近ければ、Aさんの車にも被害が出そうなくらい派手なぶつかり方だった。

でもなんで、一本道でガードレールに突っ込むのか?

Bさんは、青ざめた顔でぼそりと言った。

「俺、見ちまった。前の車が衝突するとき、横の少年がハンドルいじってた・・・・」

AさんとBさんは、すぐに救急と警察に連絡をする。

そして、大破した車から運転手と、例の少年を救出しようと、近くに行ってみるが、車の中には少年の姿は見えなかった。




後から分かった話だが、この車の運転手は即死。

他に乗車している人間は居なかったそうだ。

つまり、あの不気味に笑う少年はこの世のものではなかったのかもしれない。


<怪談話「笑う少年」>終わり

引っ越しました:笑う少年

2013年7月15日月曜日

怖い話「タクシーの幽霊」

怖い話「タクシーの幽霊」

これは、あるタクシーの運転手さんから聞いた怖い話。

そのタクシーの運転手さんを、仮に田中さんとしておきましょう。

田中さんは、深夜、乗客を探して都内を車で走っていました。

すると、一人の乗客が見つかり、その客は西東京へ行って欲しいとのこと。

現在地からは、それなりに距離があるため、おいしい客です。

田中さんは、そのお客を乗せて車を走らせながら、ざっと計算してみました。

「ここから、西東京まで行って帰ってくると、往復で約2時間か・・・じゃあ、この客で今日は最後かな。」

と。

順調に車は進み、そのお客さんを無事に目的地まで送り届け、さて東京(23区)に帰ろうと、車を走らせていると・・・

前方に、こちらに手を上げている女の人が居ます。

一応、会社に戻ろうとしていたところだったので「回送中」にはしていたのですが、そのお客のそばに停車し、どこまで行くのか尋ねた田中さん。


なんと、偶然。

そのお客の行きたい場所は、これから田中さんが向かう場所(会社)のすぐ近くでした。

それなら、乗せない手はありません。

女の人を車に乗せると、アクセルを踏み込む田中さん。


でも、そのお客が、なんだかおかしいのです。

まったく口を開かず、世間話を振ってみても返事はない。

「ああ、気味が悪いなー。」

と思いつつも、車を走らせます。



しばらく行くと、薄暗い街頭の少ない1本道に差し掛かったそうなのですが、そこで急に客の女の人が叫びだしたのです。


「ギュワアアアアーーーーー!!!」



そのあまりに異様な叫び声に、思わず失禁しそうになったという田中さん。

「お客さん、どうしました?」


尋ねても、その女の人は一向に叫ぶのをやめない。


仕舞いには、運転席の後ろをガンガンを蹴り出したそうなのです。

怖くなり、急ブレーキを踏み停車する田中さん。


「お客さん、いったいどうしたって言うんですか?!」


田中さんが後ろを振り向くと、その女の人の姿はなかったそうです。

もちろん、車のドアは開けていませんし、窓も開いていなかったのに。


あわてて、後ろの座席を調べる田中さん。


でも、そこには誰も居ない・・・



ただ、運転席の裏側には、靴で何度も蹴ったような跡が無数に残っていたそうです。



田中さんは、恐怖のあまり、その日はずっと震えていたといいます。



タクシーに乗り込んできた、この女の人は幽霊だったのでしょうか・・・・?


この世に未練を残し、今でもどこかを彷徨っているかもしれません・・・・・・・


<怖い話「タクシーの幽霊」>終わり。

引っ越しました:タクシーの幽霊

2013年7月14日日曜日

バーの自縛霊 不思議な体験

バーの自縛霊 不思議な体験

これは、知り合いのAさんが体験した怖い話です。

Aさんは、あるとき旧友のBさんと街で偶然再会し、お互いに時間が空いていたものだから、じゃあ今から一緒にのみに行くか、ということになったそうです。

ふと見ると、そばにバーがあるのが見えたそうなので、あの店でいいかと、深いことは考えずにそのバーに2人で入りました。

店の雰囲気も悪くなく、2人で思いで話に花が咲いていたときに、Bさんがおかしなことを言い出したそうです。

「なあ、あのカウンターに座っている女変じゃないか?」

見ると、カウンターには1人で来ているであろう客が何人か座っているのですが、その中に1人だけ女性客が混じっている。

一見普通の女性客。

Aさんには、何が変なのかまったくわかりません。

Aさんの座っている位置からでは振り向かないとカウンターは見えないのですが、Bさんの座っている位置からはカウンターがよく見えるので、Bさんはその女性をしばらくの間観察していたそうなのです。

で、Bさんがその女性客を見ていると、その客は誰とも話をしていないのです。

それどころか、飲み物が手元にない上に、まったく動かないのだそうです。

最初は、メニューが決まっていないだけかと思っていたそうなのですが、1時間近くも誰とも話さずに何も注文していない。

おまけに、微動だにしない。

これは普通じゃありません。

その女性客に対して、店のスタッフもリアクションが無いそうなのです。

普通なら、スタッフが客に話を振ったり、注文取ったりしますよね?

それがまったくないとなると、明らかにおかしいです。

でもまあ、ほかの客のことを気にしても仕方がないので、2人はそれ以降その女性客を見ないようにして、楽しくお酒を飲んでいました。

1時間ほど経ったでしょうか。

またBさんが、ふとカウンターを見ると、さっきの不思議な女性客が消えていたそうです。

あれ?

と思って、ちょうどメニューを聞きにきたアルバイトのスタッフに

「さっきカウンターに座っていた女性のお客さん、帰ったんですか?」

と尋ねました。

すると、そのアルバイトの子は

「え?いつの話ですか?今日はまだ、カウンターに女性客は座ってないですよ?」

と答えたのです。

AさんもBさんも、その女性客のことを見ていますから、「そんなはずない、このアルバイトの子が勘違いしているだけだ」と、店長さんにまで聞きに行ったそうです。

アルコールが入っているせいで、ちょっとしたことが気になったのでしょうね。

で、店長にカウンターに座っていた女性客のことを尋ねると、明らかに顔色が変わって、

「・・・・え?女性客、見えましたか?・・・・ああ、帰ったんですかね・・・・」

と動揺を隠せないような、歯切れの悪い答え。

AさんもBさんも、なんだか気味が悪くなり、その店を出たそうです。


後日、Aさんは、「あれは、おそらく、店の自縛霊だ。本当に不思議な体験だった。」と言っていましたが、その客は幽霊だったのかもしれません。

これを実際に味わうと、完全に不思議な体験でしょうし、けっこう怖いでしょうね。
参考:バーの自縛霊 不思議な体験